単相2線式・単相3線式・三相3線式に対応。内線規程の計算式に基づき電圧降下と降下率を算出し、 許容降下率からの太さ逆算、収容電線本数を踏まえた許容電流の確認もできます。
電気方式
公称電圧
電流・こう長
電線の公称断面積
許容電圧降下率
こう長50mの基準(内線規程1310-1表)
3%
基準を手動で変更する場合
収容電線本数(同一管内)
電圧降下の計算結果
許容電流(補正後)
49A
収容3本以下 ×1.00
電流の使用率
40.8%
20A / 許容電流
標準サイズ別の判定早見表
現在の電流・こう長・収容本数で、各サイズが基準を満たすかを一覧表示します
| 太さ | 降下率 | 許容電流 | 判定 |
|---|---|---|---|
| 2mm² | 17.8% | 27A | 不適合 |
| 3.5mm² | 10.17% | 37A | 不適合 |
| 5.5mm² | 6.47% | 49A | 不適合 |
| 8mm² | 4.45% | 61A | 不適合 |
| 14mm² | 2.54% | 88A | 適合 |
| 22mm² | 1.62% | 115A | 適合 |
| 38mm² | 0.94% | 162A | 適合 |
| 60mm² | 0.59% | 217A | 適合 |
| 100mm² | 0.36% | 298A | 適合 |
| 150mm² | 0.24% | 395A | 適合 |
| 200mm² | 0.18% | 469A | 適合 |
ADVICE
電圧降下率が基準を超えています。電線を1サイズ太くするか、こう長を短縮できないか検討してください。上の比較表で適合するサイズを確認できます。
電圧降下・ケーブルサイズ計算ツールとは?内線規程に基づく簡易計算
電圧降下とは、電源から負荷(コンセントや機器)まで電線を通して電気が流れる際に、導体の電気抵抗によって電圧が徐々に低下していく現象です。こう長(電線の長さ)が長いほど、また流れる電流が大きいほど、電線が細いほど電圧降下は大きくなり、機器の誤動作や照明のちらつき、モーターの始動不良などの原因になります。
本ツールは、電気方式(単相2線式・単相3線式/三相4線式・三相3線式)、電流、こう長、電線の公称断面積を入力するだけで、内線規程(JEAC 8001)1340-1表の計算式に基づき電圧降下と降下率を自動算出します。算出した降下率は、内線規程1310-1表に定められたこう長別の許容降下率と自動で比較され、基準を満たしているかどうかをその場で確認できます。
さらに、「太さを逆算」モードでは許容降下率・こう長・電流から必要な最小断面積を逆算でき、収容電線本数による電流減少係数を反映した許容電流の確認もあわせて行えます。電気工事士試験の計算問題の検算から、現場での配線設計の事前検討まで、幅広い用途で活用できます。
こんなシーンで便利です
電気工事士試験(筆記・学科)の計算問題の検算
第二種・第一種電気工事士試験で頻出の電圧降下計算を、方式別の係数を切り替えながら即座に検算できます。自分の計算過程と照らし合わせた学習に使えます。
設備設計・改修工事における配線計画の事前検討
新設・改修工事で幹線や分岐回路のこう長と電流からおおよその電圧降下を事前に把握し、電線サイズの当たりをつける初期検討の段階で活用できます。
長距離配線・大容量負荷での電線サイズの妥当性確認
倉庫や工場、屋外配線など、こう長が長くなる現場で、選定した電線サイズの降下率が基準内に収まっているかをすばやく確認したい場合に使えます。
増設・負荷変更時の既設電線での電圧降下の見直し
既設の幹線に新たな負荷を追加する際、電流値の変更後も電圧降下が許容範囲に収まるか、電線サイズの変更が必要かどうかの目安確認に使えます。
使い方は簡単 5ステップ
- 「電気方式」を、単相2線式・単相3線式(三相4線式)・三相3線式の中から選びます。
- 「公称電圧」をプリセット(100V・200V・210V・400V等)または任意の値で設定します。
- 「電流」「こう長」「電線の公称断面積」を入力するか、プリセットから選びます。
- 電圧降下・降下率・許容電流に対する使用率が自動表示されます。基準に対するOK/NG判定もあわせて確認できます。
- 必要な太さが分からない場合は「太さを逆算」モードに切り替え、許容降下率から最小断面積の目安を確認します。
※収容電線本数(同一管内の電線数)を選択すると、電流減少係数を反映した許容電流で判定します。現場の実際の布設状況に近い区分を選んでください。
ご利用時の注意点
- 本ツールが示す計算結果は、内線規程(JEAC 8001)1340-1表に基づく簡易計算式による目安です。実際の設計値を保証するものではありません。
- 許容電流の数値は、周囲温度30℃以下・IV電線(600Vビニル絶縁電線)を基準とした代表値です。電線の種類、周囲温度、布設方法によって実際の許容電流は変動します。
- 電圧降下の許容基準(内線規程1310-1表)は幹線を想定した代表的な目安です。分岐回路や特殊な需要設備については、内線規程の該当条項を個別にご確認ください。
- 実際の設計・施工にあたっては、本ツールの結果のみで判断せず、内線規程・電気設備技術基準の解釈の原本、および有資格者による最終確認を必ず行ってください。
- 完全無料・安全:入力した電流値やこう長などの設計情報は一切送信されない、通信が発生しないブラウザ完結型を採用しています。
こう長別の許容電圧降下の目安(内線規程1310-1表)
電源(変圧器等)から末端の負荷までのこう長に応じて、幹線で許容される電圧降下率の目安です。本ツールの判定も、この基準をもとに行っています。
| こう長 | 許容される電圧降下率の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 60m以下 | 3%以内 | 一般的な需要場所の標準的な基準 |
| 60mを超え120m以下 | 4%以内 | やや長いこう長の幹線 |
| 120mを超え200m以下 | 5%以内 | 長距離の幹線・屋外配線など |
| 200mを超える場合 | 6%以内 | 特に長距離となる幹線 |
【電圧降下の計算式(内線規程1340-1表)】
e:電圧降下[V]、L:こう長[m]、I:電流[A]、A:導体の公称断面積[mm²]
- 単相2線式: e = 35.6 × L × I ÷ (1000 × A)
- 単相3線式・三相4線式: e = 17.8 × L × I ÷ (1000 × A)
- 三相3線式: e = 30.8 × L × I ÷ (1000 × A)
※降下率は e ÷ 公称電圧 × 100 で算出します。上表の許容値はあくまで代表的な目安であり、需要設備の種別や契約内容によって個別の基準が定められている場合があります。正式な設計では内線規程の該当条項を直接ご確認ください。
電圧降下計算の根拠となる法令・規程と、電線サイズ決定の考え方
電圧降下計算がなぜこの式になるのか、電線サイズをどう決めるべきかという実務・学習双方で役立つ考え方を解説します。
電圧降下計算の根拠:内線規程(JEAC 8001)と電気設備技術基準の解釈
電圧降下の計算式は内線規程(JEAC 8001)1340-1表に規定されており、電気工事士試験の計算問題もこの式を前提に出題されます。
また、低圧幹線の施設に関する一般的な考え方は電気設備技術基準の解釈 第8条(電圧の種別等)および第12条(低圧幹線の施設)にも関連規定があり、電圧降下を適正範囲に収めることは、機器の正常な動作と保安の両面から求められる基本事項です。
なぜ電気方式によって計算係数(35.6・17.8・30.8)が異なるのか
電圧降下は電流が流れる導体の数と、電源から負荷までの電流の経路によって生じ方が変わります。
単相2線式は往復2本の導体に同じ電流が流れるため係数が最大(35.6)、単相3線式・三相4線式は中性線を基準にした片道分の電圧降下で評価するため係数が最小(17.8)、三相3線式は3線に電流が分散するため中間的な値(30.8)になります。この係数は、導体の抵抗率と電気方式ごとの電流分布をもとに internally 導出された定数です。
電線サイズを決める2つの基準:電圧降下と許容電流の両立
電線サイズの選定では、「電圧降下が許容値に収まるか」と「許容電流が負荷電流を上回るか」という2つの独立した基準を両方満たす必要があります。
こう長が短く電流が小さい回路では許容電流基準が太さを決定し、こう長が長い幹線では電圧降下基準がより細かい太さ制約になることが多く、どちらか一方だけで判断すると現場で不具合が生じる可能性があります。
収容電線本数による電流減少係数(内線規程1340-2表)の考え方
同一の管や線ぴに複数の電線を収容すると、電線同士の発熱が相互に影響し、単独で布設した場合よりも許容電流が低下します。
内線規程1340-2表では、収容電線本数の区分ごとに電流減少係数(目安:3本以下1.00、4本0.91、5〜6本0.88、7〜15本0.78、16〜40本0.70、41本以上0.63)が示されており、電線本来の許容電流にこの係数を掛けた値で、実際の負荷電流が収まるかを判定します。
よくある失敗と対策
電圧降下だけを確認し、許容電流の基準を見落として電線を選定する
こう長が短く電圧降下率の数値だけを見て「問題ない」と判断してしまい、実際の負荷電流が選定した電線の許容電流(収容本数による補正後)を超えていることに気づかず施工してしまう失敗です。
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電気方式の係数(35.6・17.8・30.8)を取り違えて計算する
単相3線式の回路を単相2線式の係数(35.6)で計算してしまい、実際の電圧降下を2倍近く過大または過小に見積もってしまう失敗です。電気工事士試験でも頻出の間違いパターンです。
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収容電線本数による電流減少係数を考慮せず、許容電流を過大に見積もる
電線単体のカタログ値の許容電流をそのまま使ってしまい、実際には同一管内に多数の電線を収容していたため、発熱により想定よりも早く電線が劣化・損傷するリスクを見落とす失敗です。
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こう長に対する許容降下率の基準(内線規程1310-1表)を一律3%で計算してしまう
こう長が120mや200mを超える長距離の幹線でも、短距離の場合と同じ「3%以内」という基準を当てはめてしまい、実際には必要以上に太い電線を選定してコストが増加する、またはその逆に基準を誤認して細すぎる電線を選んでしまう失敗です。
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太さ逆算の結果をそのまま発注し、標準規格の公称断面積に丸めずに手配してしまう
逆算で得られた最小断面積の数値(例:13.2mm²など)をそのまま電材店に発注しようとしてしまい、実際には流通していない中間サイズのため手配できない、または規格外品として高コストになってしまう失敗です。
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よくある質問(FAQ)
Q.電圧降下の計算式はどの規程に基づいていますか
A. 本ツールは、内線規程(JEAC 8001)1340-1表に示された簡易計算式を採用しています。単相2線式はe=35.6×L×I÷(1000×A)、単相3線式・三相4線式はe=17.8×L×I÷(1000×A)、三相3線式はe=30.8×L×I÷(1000×A)で算出します(e:電圧降下[V]、L:こう長[m]、I:電流[A]、A:導体の公称断面積[mm²])。第二種・第一種電気工事士試験の計算問題でも広く使われる式です。
Q.許容される電圧降下率の基準はどこにありますか
A. 内線規程1310-1表では、電線のこう長に応じた幹線の電圧降下限度の目安として、こう長60m以下は3%、60mを超え120m以下は4%、120mを超え200m以下は5%、200mを超える場合は6%という基準が示されています。本ツールはこの基準をもとに、入力したこう長から推奨される許容降下率を自動で提示し、実際の計算結果と比較します。
Q.電線の太さ(断面積)はどうやって決めればよいですか
A. 電線サイズは「電圧降下が許容値に収まること」と「許容電流が負荷電流を上回ること」の両方を満たす太さを選ぶ必要があります。本ツールの「太さを逆算」モードでは、許容降下率・こう長・電流・電気方式を入力するだけで、電圧降下の基準を満たす最小の公称断面積を自動で提案します。あわせて許容電流も確認できるため、どちらの基準からも太さ不足にならない選定が可能です。
Q.許容電流は電線の太さだけで決まりますか、本数による補正はありますか
A. いいえ、同一の管や線ぴに収める電線の本数が増えるほど、電線相互の発熱の影響で許容電流は低下します。内線規程1340-2表の電流減少係数(目安:3本以下1.00、4本0.91、5〜6本0.88、7〜15本0.78、16〜40本0.70、41本以上0.63など)を電線本来の許容電流に掛け合わせて判定します。本ツールでは収容電線本数の区分を選択することで、この補正を反映した許容電流と比較できます。
Q.三相3線式と単相3線式で電圧降下の計算係数が異なるのはなぜですか
A. 電圧降下は電気方式ごとの電流の流れ方(往復の有無や相数)によって生じる電圧降下の大きさが異なるため、方式別に異なる係数が定められています。単相2線式は電源から負荷まで往復2本に電流が流れるため係数が最も大きく(35.6)、単相3線式・三相4線式は中性線を介した片道分の電圧降下で評価するため係数が小さくなり(17.8)、三相3線式は3線に電流が分散するため中間的な係数(30.8)になります。
Q.入力した電流値やこう長などの設計データが外部に送信される心配はありませんか
A. 一切ありません。本ツールはすべての計算処理をユーザーのブラウザ内だけで実行する完全ローカル処理型です。入力した現場の条件や設計値が外部サーバーへ送信されたり保存されたりすることはなく、ページを閉じれば情報は即座に消去されます。
Q.この計算結果だけで実際の配線設計・施工を行ってよいですか
A. 本ツールの計算結果は、内線規程に基づく簡易計算式による目安です。実際の設計・施工にあたっては、周囲温度、電線の種類(IV・CV等)、布設方法、将来の負荷増設の余地などを踏まえ、必ず内線規程や電気設備技術基準の解釈の原本、および電気主任技術者・有資格者による最終確認を経てください。本ツールは学習・事前検討のための参考値を提供するものであり、設計の最終判断を保証するものではありません。
あなたの声で、
このツールをより鋭く。
「こんな機能が欲しい」「ここを直してほしい」といったご意見や、新しいツールのリクエストを募集しています。エンジニアが直接目を通し、開発の参考にさせていただきます。